本文へ移動

保健師だより

毎月発行される香川県建設労働組合の機関誌「香川建設ユニオン」において、保健師による健康に関する記事を連載しています。
こちらでは、過去に掲載された記事をご紹介しています。

令和6年7月号に掲載

2024-07-10
【保健師だより】がん予防をはじめよう
 先月号に引き続き《がんを防ぐための新12ヵ条》についてご紹介します。
【9条】
 ウイルスや細菌の感染予防と治療
〈肝炎ウイルス〉
 B型・C型肝炎ウイルスに感染すると、肝がんになりやすいことが分かっています。血液検査で肝炎ウイルスの有無が調べられます。
〈ヒトパピローマウイルス〉
 子宮頸がんは、性交渉によるヒトパピローマウイルス感染が原因で起こります。
 17歳までに子宮頸がんワクチンを接種すると発症率が88%減少したという研究結果もあり、国は令和3年から積極的勧奨を再開しています。
 現在、子宮頸がんワクチンの定期接種を逃した方や未完了の方にキャッチアップ接種をしています。平成9年~平成19年生まれの女性が対象で無料です(令和7年3月31日まで)詳しくは、住民票のある自治体へお問い合わせください。
〈ピロリ菌〉
 ピロリ菌は、胃がんのリスクを高めます。ピロリ菌検査を受け、感染していれば除菌治療を受けましょう。
【10条】
   定期的ながん検診を
 がん検診の普及は、死亡率を下げる効果が確認されています。がん検診は、住民票のある自治体や建設国保のバス検診でも実施しています。(費用は自治体によって異なります)
【11条】
 身体の異常に気がついたら、すぐに受診を
 やせる、顔色が悪い、貧血、下血、食欲がないなどの症状があれば、かかりつけ医に相談しましょう。

【12条】
 正しい情報でがんを知ることから
 国立がん研究センターが運営している《がん情報サービス》などを利用し、根拠に基づいた情報を得ましょう。

保健師への問い合わせ先:TEL:087-866-4721
~健康に関するご質問、ご相談について、お気軽にご連絡ください~

令和6年6月号に掲載

2024-06-10
【保健師だより】がん予防をはじめよう
 2人に1人が一生に一度は、がんに罹患するというデータがあるほど、がんは身近な病気です。その一方、多くの研究により、がんは予防できることが分かっています。
【がんを防ぐための新12ヵ条】
1条
 たばこは吸わない
 たばこは、肺がん、食道がん、膵臓がん、胃がん、大腸がん、子宮頸がん、膀胱がんなど多くのがんの発症リスクとなります。
2条 
 他人のたばこの煙  を避ける
 受動喫煙は、肺がん、乳がんのリスクが高くなります。
3条
 お酒はほどほどに 
 1日の平均アルコール摂取量が純アルコール量換算で23g未満の人と比べ、46g以上の場合で40%程度、69g以上の場合で60%程度がんになるリスクが高くなることが分かっています。
4条
 バランスのとれた食生活を
 赤肉(牛・豚・羊など)や加工肉は大腸がんのリスクを上げるため、週に500gまでにしましょう。また、飲食物を熱い状態で摂ると食道がんのリスクが高くなるので控えましょう。
5条
 塩辛い食品は控えめに
 塩分摂取量を抑えることは、胃がん予防に有効です。
6条
 野菜や果物を摂取  
野菜・果物の摂取は、食道がん、胃がんの予防になります。
7条    
 適度に運動
 身体活動量が多い人ほど、がんの発生リスクが低くなります。特に、男性は大腸がん、女性は乳がんのリスクが低下します。
8条
 適切な体重維持
 肥満とがんは、強い関連がないことが示されていますが、やせによる栄養不足は免疫力を弱めます。 男性の適正なBMI値は、21~27、女性は21~25です。この範囲内で体重管理をしましょう。
 続きは、来月号に掲載します。


保健師への問い合わせ先:TEL:087-866-4721
~健康に関するご質問、ご相談について、お気軽にご連絡ください~

令和6年5月号に掲載

2024-05-10
【保健師だより】目の健康~アイフレイル~
 最近、目が疲れやすくなった、目がかすむと感じることはありませんか。その症状、アイフレイルかもしれません。
 【アイフレイル】とは、加齢に伴って眼の脆弱性が増加することに、様々な外的・内的要因が加わることによって視機能が低下、またはそのリスクが高い状態を指します。
 アイフレイルが進行し、視野障害・視力障害が起こると日常生活が制限されたり、自律機能が低下し要介護状態に陥りやすくなります。また、読書や手芸、運転、スポーツなどの楽しみも制限されてしまいます。
 以上のことから、健康寿命の延伸や要介護状態に至るのを予防するためには、目の健康が重要であり、アイフレイルという新しい概念ができました。
【アイフレイルチェックリスト】
1.目が疲れやすくなった
2.夕方になると見にくくなることがある
3.新聞や本を長時間見ることが少なくなった
4.食事の時にテーブルを汚すことがある
5.眼鏡をかけてもよく見えないと感じることが多くなった
6.まぶしく感じやすい
7.まばたきをしないと、はっきり見えないことがある
8.まっすぐの線が波打って見えることがある
9.段差や階段が危ないと感じたことがある
10.信号や道路標識を見落としたことがある
 2項目以上当てはまるとアイフレイルの可能性があるため、眼科を受診し相談しましょう。
※出典アイフレイル啓発公式サイト



保健師への問い合わせ先:TEL:087-866-4721
~健康に関するご質問、ご相談について、お気軽にご連絡ください~

令和6年4月号に掲載

2024-04-10
【保健師だより】特定健診が一部変更になりました!
 令和6年より、第4期特定健診・特定保健指導が始まります。それに伴い、特定健診・特定保健指導の見直しがあり、内容が一部変更となりました。

【検査項目が追加されます】
 中性脂肪は、食事による影響を受けやすいため、空腹時(絶食10時間以上)に採血することが望ましいとされました。ただし、やむを得ず非空腹時に採血を行う場合や健診の受けやすさの観点から、随時中性脂肪の基準値が追加されました。
【質問項目が変わります】
喫煙・飲酒に関する質問は、詳細が把握できるように選択肢が増えました。
保健指導に関する質問は、従来の利用意思から、利用歴を確認する内容になりました。


保健師への問い合わせ先:TEL:087-866-4721
~健康に関するご質問、ご相談について、お気軽にご連絡ください~

令和6年3月号に掲載

2024-03-10
【保健師だより】肝炎ウイルス検査でがん予防
 肝炎ウイルスの罹患者は全世界で4億人、そのうち95%の人が感染に気付いていないと言われています。日本の潜在患者数も、約130万人と推測されています。肝臓は沈黙の臓器と呼ばれ、ウイルスに感染しても自覚症状が出にくく、感染に気づきにくいためです。
 しかし、肝臓がんの約7割は肝炎ウイルスが原因であり、感染の早期発見・治療が重要であると言われています。

【検査したほうがよい方】
1 平成4年以前に輸血を受けた方
2 長期に血液透析を受けている方
3 過去に大きな手術を受けた方
4 入れ墨やボディピアスをしている方
5 肝機能検査で異常を指摘されているが、肝炎検査を受けていない方
6 臓器移植を受けたことがある方
7 フィブリノゲン製剤を投与された方
【肝炎検査について】
 採血検査で感染の有無が分かります。
 過去に受けている場合もあるため、健診結果を確認してみましょう。
※肝炎ウイルスは、主に血液感染で、日常生活の中で新たに感染することは少なく検査は一生に1回でよいとされています。
1 HBs抗原
2 HCv抗体
 2項目どちらともマイナスであれば陰性、1項目でもプラスであれば肝炎ウイルス陽性です。
 現在、C型肝炎は、飲み薬で95%以上のウイルスを排除することができ、B型肝炎も飲み薬でコントロール可能です。
※世帯所得に応じて医療費助成制度もあります。(管轄の保健所で申請が必要)
 香川県内在住で、過去に一度もB型・C型肝炎ウイルス検査を受けたことがない方は、保健所、指定医療機関にて無料で検査を受けることができます。詳しくは香川県のホームページをご覧ください。また、建設国保のバス健診でも、1350円で検査可能です。(オプション検査)ご希望の方は、バス健診当日にお申し込みください。

保健師への問い合わせ先:TEL:087-866-4721
~健康に関するご質問、ご相談について、お気軽にご連絡ください~
TOPへ戻る